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気まま夢日和

漫画・音楽・小説・スポーツ・料理etc...      やりたいことはぜんぶやる!!

失う。気付く。すべてが愛おしくなる『世界から猫が消えたなら』にハッとする。

世界から猫が消えたなら

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作者:川村元気

掲載:LINE公式アカウント

期間:2012

 

世界から猫が消えたなら

この世界はどう変化し、僕の人生はどう変わるのだろうか。

世界から僕が消えたなら。

この世界は何も変わらずに、いつもと同じような明日を迎えるのだろうか。」

 

どうも、猫派・吉野シンゴです。

あ、帰省しました。サプライズ帰省。

なんと帰ったら実家で猫飼い始めてて、なんかその猫がいきなり僕にすりすりして懐いてきて、なんかお手とかしてきてめちゃめちゃ可愛い!!

なんてことねぇかなぁとか期待してたんですけど、ありませんでした。

 

世界から猫が消えたなら』。

今年、実写映画化もされ大きな話題になりましたね。

映画主題歌を担当した'HARUHI'さん。17歳の新人なのにも関わらずいきなりあの'小林武史'にプロデュースされる異例の事態が発生して僕の中で話題になってたんですけど、なんとコバタケの娘さんだったんですね。ま、そんなコネみたいなコトは関係なく素晴らしい歌声の持ち主。

www.youtube.com

 うん、良い曲です。

この予告を観る感じだと映画版の方がもっとファンタジーちっくになってるっぽい。

映画版も観ようか。

 

作者'川村元気'。実はこの人はもともと映画界の人間です。噂には聞いていたがとんでもないお方だ。

電車男』・『告白』・『寄生獣』・『バクマン。』…次々と大ヒット映画を生み出してきた若き敏腕映画プロデューサー。

実はあの『君の名は。』のプロデュースもこの川村。

もう邦画のヒット作をみたら'川村元気'との関わりを懸念してくれ。

 

そんな彼が始めて自分で描いたオリジナルストーリーが、この『世界から猫が消えたなら』だ。

解説で知ったのだが、この小説は当時まだ普及したばかりのスマホアプリ『LINE』で発表していたそうだ。目の付け所が凄い。常人とは考えが違うのか。人の思い付かない新しい事をやってのける。

「やはり川村元気は”ヒットさせる才能”を持っている。」。

 

というわけで、そんな若き天才・'川村元気'が生み出した『世界から猫が消えたなら』を紹介していこう。

僕は気になった・気に入ったシーンには付箋を貼りながら読んで後で見返すスタイルなんですけど、

この本に関しては貼ってある付箋がえげつないことになってしまった。

ページをめくるたびに金言・名言が飛び込んでくる。

 

 

郵便配達員として働く30歳の'僕'。猫とふたり暮らし。そんな'僕'がある日突然、脳腫瘍で余命僅かであることを宣告される。絶望的な気分で家に戻ると、自分そっくりの陽気な'悪魔'が現れる。'悪魔'は、世界からひとつなにかを消すと、1日寿命が伸びると告げ、僕の周囲にある物を消し去ることを提案してくる。

'僕'は生きるために、物を一つづつ消していくことを決めた。

 

失ってはじめて気付くこと

人ってやっぱり、大切なものは無くしてからじゃないと気が付かないんだ。

そんなことを再認識させられる。

この物語のテーマが、世界から何かが消えることだから、コレは作者も意識して書いているんだろう。

その気付きが、何よりも大切なんだ。

いやほんと、実際そうだと思うよ。

大学の単位も、落とすまでその危機に気が付きませんから。気を付けてくれよ、俺。

まあ単純に次は何が世界から消えてしまうんだろうってドキドキ感も凄い。

それが消えることによって世界はどう変わるんだろう、ってね。

 

金言・名言の宝庫

「映画を久しぶりに観ると、以前とは全く違う印象になることがある。

当然ながら、映画が変わったのではない。つまりそのときに、自分が変わったということに気付かされる。」

「自由は、不安を伴う。

人間は、不自由さと引き換えに決まり事があるという安心感を得たのだ。」

「プレゼントは物”そのもの”に意味があるのではなく、選んでいるとき、相手が喜ぶ顔を想像する”その時間”に意味がある。」

などなど…心に突き刺さる、ハッとさせられる金言がそこら中にごろごろしている。

先述したが、付箋の数がとんでもないことに。

なんだろう、作者は全然狙って書いている気はしない。

ただ自分の感じていることを思ったままに書きなぐっているような感じだ。

そんな川村の哲学ともいえる金言たちに惹き込まれてしまう。

ただ、最初の方は良かったが、だんだんと、

あまりにとっ散らかっているというか、書きたいこと書きなぐってるだろ感はしてきた。名言が多過ぎてダレてきてしまった。

いろんな分野に手を出し過ぎるとこう感じられてしまうのか。気を付けろよ、俺。

 

家族

「家族って「ある」ものじゃなかった。家族は「する」ものだったんだ」。

この物語の大きな軸は、家族だ。

タイトル的に猫との絆の話かと思ったが、その実は家族との絆の物語だった。

主人公の家庭事情は、ここでは詳しく書きませんがなかなかに複雑なものです。

余命わずかの主人公が最後の最期に、どう”家族”と向き合うのか。

ラスト、すべてを受け入れ、自分を、そして家族を見つめ直した主人公のとった行動とはーー。

 

 

はい、というわけで『世界から猫が消えたなら』でした。

とにかく心に響く金言の宝庫。あなたのモノに対する見つめ方が変わってしまうかも。

 

「でも、今は分かる。世界から何かが存在する理由はあっても、失われる理由なんてまったくないんだということを」。

すべてが愛おしくなる物語。

 

<総評>62%
<オススメ度>★★★★☆
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